統計家の提言。日本サッカー界は育成にデータを利用すべきだ
Jリーグが新たなチャレンジを始めた。
元ライブドア社長の堀江貴文氏、iモードの生みの親の夏野剛氏、JAL再建に尽力した経営コンサルタントの冨山和彦氏、A.T. カーニー日本法人会長の梅澤高明氏、そして『統計学が最強の学問である』の著者の西内啓氏の計5名と、7月21日にアドバイザー契約を結んだのだ。
(中 略)
以下、西内啓さんインタビュー
──仮説として、こういうデータがあればサッカーの強化につながるというものはありますか。
本当に強くしたいのであれば、育成のデータが必要だと思います。
現在はあくまでどの子どもが成功するかは感覚で判断していて、期待されて年代別代表やユースチームに選ばれていたけど、その後伸びないこともしばしばある。逆に年代別代表にもユースにも縁がない選手が、自力で受験して入部した大学のチームで大きく伸びる例もある。
その違いが何かを、いろんな側面からデータで集めたらわかることがたくさんあると思います。
心理的な要素もあれば、視野の広さや距離感を測る能力といった視力も関係してくるでしょう。スポーツ科学の分野では、スポーツで伸びるには何が大事か、調査や実験でいろいろなことがわかっているんですよ。才能とは何かということを、もっと精密にデータを取っていくといいんじゃないでしょうか。
子どもの頃に小柄でドリブルが得意な子って、重宝されてヒーロー扱いされますが、その後に伸びるかはわからない。自分が神戸市でサッカーをやっていたとき、同年代で一番の選手がヴィッセル神戸のユースに入ったんですが、プロにはなれなかった。
逆に背が高くて一見どんくさそうに見えても、足下の技術を継続的に訓練してあげれば、どこかのタイミングでいいセンターバックとして花開くかもしれない。
フィジカル、メンタル、認知能力など、いろんな能力や才能を計量化して目に見えるかたちにできたらいいと思います。
──長い時間軸で追うということですね。
そういう取り組みをすれば、サッカーの才能を持った子どもが、ほかのスポーツに流れたり、自分がスポーツの才能に恵まれていることにすら気づかず大人になってしまうのを防げると思います。そうすれば、もっと日本サッカー界にスターが出てくるでしょう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150827-00010000-newspicks-socc&p=1
NewsPicks 8月27日(木)17時30分配信
とあるサッカーファン・・・
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西内 啓(にしうち・ひろむ)1981年兵庫県生まれ。東京大学卒(生物統計学専攻)。東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバード がん研究センター客員研究員を経て、2014年11月よりデータビークルを創業。自身のノウハウを生かしたデータ分析ツールの開発とコンサルティングに従事する。2014年、著書『統計学が最強の学問である』がビジネス書大賞を受賞。2012年にサッカーのデータ分析に関する著書『遠藤保仁がいればチームの勝ち点は117%になる データが見せるサッカーの新しい魅力』(ソフトバンククリエイティブ)を執筆するなど、以前からサッカーとの関わりがあった。