■苦悩のトップチーム
今年も色々ありましたが、パルセイロのトップチームに関して言えば『新スタジアム~怪我人続出~トップチーム不調~美濃部監督退任~衛藤監督と千尋の谷ブースト~マスコット発表』がザックリとした今季の出来事でした。
まずチームの大黒柱である#10宇野沢選手が2月11日冬季キャンプのTM vs.福岡大学戦での怪我を皮切りに、開幕前に怪我人が続出してしまいました(信毎web)そんな中、戦い続けたトップチームは2度目のレノファ山口戦での逆転負けと藤枝MYFC戦での敗戦を受けて美濃部監督が退任。サポ・選手・フロント含め様々な人が衝撃を受けた中、美濃部監督と二人三脚で歩んできた衛藤コーチがトップチームの監督に就任しました。『もう一度選手に自信を持たせたい』という衛藤監督の思惑が上手くハマり、就任後は8勝4分2敗(天皇杯2勝1敗)と好成績を挙げるも、時すでに遅しで町田ゼルビアを上回ることができず残念ながら3位でフィニッシュとなりました。ただ第3クール終盤の"『千尋の谷チャント』中にブーストがかかる"パターンは見に来た人の心を揺さぶり、本当に感動をもらいました。これは来季も継続して欲しいと思います。
J3リーグはなんといってもレノファ山口の強さが目立ち、特に攻撃面では枚数をかけてゴール前に迫ってくる勢いそのまま、順位でも序盤から首位をキープし終盤は若干失速はしたものの優勝、J3を駆け抜けて行きました。見ていて爽快なサッカーで、ある意味徹底して裏を狙ってくる姿勢はひとつの完成形だったと思います。来季J2でどこまでその攻撃的サッカーが通用するか、J2昇格を狙うチームとしては本当に注目したいところです。また元J2勢以上に「ライセンスさえ取得できれば直ぐにでも!」と虎視眈々と準備を進めるクラブもあり、2016年は秋田や相模原などが台風の目となりそうです。
■躍進のレディース
一方レディースチームは『新スタジアム~リーグ戦無双~観客動員平均1,500人~終盤苦しみながらも優勝~そしてパレード』という結果に。
新スタジアムが全席同一金額でしかもトップチームよりも安く観戦できること、そして隣接の駐車場が無料ということもあり、またトップチームと合同でおこなった新体制発表会で“トップチームのみ応援していた”サポーターも、レディースの選手や本田監督に心を鷲掴みにされた効果も大きく、開幕から観客は1,000人を超え、それに応えるように成績も無敗を積み重ね相乗効果で上昇していった印象があります。さらに#10横山選手が女子日本代表に選ばれ話題性もありました。チームの強さに関していえば横山選手の成長はもちろんですが、浦和からの3選手の補強と大卒選手の活躍が大きかったシーズンとなりました。今後なでしこ1部で戦うにあたり、まずは残留・定着が当面の目標になると思いますが、その先にある本田監督が目指す『育成』と『輩出』がどんな形で作られていくのかも楽しみです。
■色々変わる2016
昇格こそ叶いませんでしたか、来季J3リーグにはセカンドチームの参入やJFLから鹿児島の参入、J2からは栃木や元J1の大分が降格してくるなど何だかんだで色々と新しくなり楽しみではあります。またレディースもなでしこ1部に昇格して国内最高峰の舞台で戦うことになります。
ピッチ外のことで言えば、パルセイロのフロント陣も参加して長野市内で行われたJ1川崎フロンターレの企画部長、天野春果さんのトークショー『お金をかけずにイベントを企画する方法』や、元J2の鳥取や富山のアウェイで感じたスタグルやイベントなどをいかに来季の南長野で活かせるか…パルセイロが今季力を入れなかった部分をどのように改善していくのか、南長野はどんな風に変わっていくのかにも注目です。
注目したいことだらけですが、ピッチの内だけでなく外にも毎試合ドラマがいっぱいのサッカーはやっぱり面白い!来季はどんなシーズンになるのか、Jリーグやなでしこリーグが地元にある幸せをかみしめつつ来季が早くも待ちきれません♪