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AC長野パルセイロ 2016新体制発表会』でのレディースチーム本田監督の一問一答です。



―― 本田監督から三浦監督にオススメする長野県のスポットは?
本田:長野はホントに自然も豊かですし食べ物も美味しいですし30分位で素敵な所もたくさんあって、温泉もありますし…まだ1回も行ってないんですけど(笑)また『るるぶ』かなんか読みながら行ければ良いなと思います。


―― (三浦監督と)お2人は清水商業高校の先輩後輩ですが、面識はあったんですか?
本田:そうなんです、実は清商(きよしょう)と言われるところの先輩で。大学の教育実習で3週間ほど清商に戻りまして、その時の担任の生徒が三浦文丈監督でした(笑)しばらくの間はちょっと会ったりすると「先生!」て呼ばれたりしてました。もう何十年も前の話しなんですけど。久しぶりに会った時に覚えてますか?と三浦監督に聞いたら「もちろん覚えてますよ」と。非常に成績の素晴らしい情熱的な生徒でしたけどね。


―― レディースの昨シーズン終盤で連敗した時に選手にかけた言葉は?
本田:18節を終了した時点で1分け17勝という事で素晴らしい成績で3巡目を迎えるはずだったんですけど、レギュラークラスの選手に大きな怪我が何人も出てしまいまして、そこから連敗が続いて。最下位の福岡というチームに南長野で負けて記者会見を終えて更衣室に帰って来た時に、レギュラーの選手11人が着替えずシャワーも浴びずにロッカールームで放心状態で、『これはまずい事だな』と思って試合に出た選手たちには「自分たちが試合に出て決着を付けれなかったわけなので、ここで空中分解するわけにはいかない。しっかりミーティングしよう」とレギュラークラスに伝えて、そのまま試合に出れなかった選手たちがトレーニングしていた場所にも行って「試合に出れないメンバーも何かできることがあるんじゃないか、このままいくとSMAPじゃないけど空中分解するよ」とサブクラスの選手たちにも言って、そして怪我をしてたリハビリの選手にも「グラウンドに出てきて欲しい」ということで3グループあったんですけど、その場で何かを感じてくれたようで更衣室でミーティングを選手達だけで開いて、もう一回同じ方向を向いてということでそこから立ち直りました。


―― 一番印象に残っている試合はありますか?
本田:どの試合も印象に残ってるんですけど、なかなか皆さんの前ではお見せすることが出来なかったんですけどアウェイの第5節の福岡戦、唯一引き分けた試合で最後の最後に内山智代がパワープレーからだったんですけどシュートを決めて、なんとか1-1にもっていってくれた事。それからもう一つ第15節にアウェイ吉備国際大学と試合がありまして、終了90分まで1-0で勝ってました。90+2分で失点しまして1-1の引き分け『これで引き分けか』ってある程度覚悟したんですけど、そこから横山久美が一気に90+4分で得点して2-1に持って行った試合っていうのは流石に彼女たちの迫力というか気力というか、これが去年負けなかった理由なのかなっていうところがありましたので、ホームの試合は皆さんに見てもらってますけど、アウェイのそういった試合は印象に残ってます。


―― 優勝を決めた試合で3,800人の観客動員だった時の雰囲気や感じた事は?
本田:あの時はバックスタンドと逆のスタンドも開放して下さって、本当に多くのお客さんが来て下さって。実は私けっこう観客動員数を気にしてまして(笑)選手・監督やる前に裏方の仕事も実際やってので。だいたい試合の70~75分に観客動員数のアナウンスが入るんですね。でだいたいシーズン通して1,300人が平均的に入ってたんですけど、フロントの方が「なんとか3,000人入れたいんだ」って話があったんですけど、『いやいやいや普段1,300人で、2,000~2,500人いたら良い方だな』って思っていて、あの時75分になっても放送が入らなかったんですね。で試合は試合でちょっと余裕があったので『おかしいな、今日は75分なのにアナウンスが入らないな』って思っていたら78分位に観客動員数が出てきた時には本当に驚きましたし、終わった後に皆さんから素晴らしい紙テープと紙吹雪を頂きまして、我々が逆に感動をもらった試合でした。思い出に残るというか、ああいう試合で皆さんの前で優勝を決めれたこともそうでしたし、本当に我々が感動をもらった最高の試合でした。


―― 今季は1部リーグだがどんなチームスタイルを掲げて挑みますか?また選手に求めることで大事にしていることは?
本田:チームスタイルというものは2部でやっていたものと変えるつもりはありません。ただその中で当然2部では通用したけど1部では通用しない事が多々ありますので…プレーの判断、全ての面でのスピードのクオリティを上げていこうと思います。そして常に常にゴールを目指す、リスクはあるかもしれないですけどボールを中に突っ込んでいく意識をしたいと思っています。一番大事にすることっていうのは常にゴールを目指して行くっていう、ポゼッションするっていうのは非常に大切だと思っています。やはり得点を取るっていう事から逆算する中で、常にゴールを狙うっていう事を選手たちにはGKだろうがDFだろうが意識をさせたいと思ってます。


―― 補強に関してポイントや満足度は?
本田:補強の選手は9人全て質が高いと思ってますけど、できるならば今日居ないですけどちょっと鼻の高くなっている横山の鼻をへし折る(笑)彼女が安心していられない位のFWを実は補強したかったんですけど、なかなか補強まではいかなかったんですけど、ただその分横山には今年も10番を背負ってもらわなければいけないと思ってますけど、DFの選手たちも木下、鈴木里奈…身長の非常に高い選手、ここに野口、田中菜実、矢島もろもろ身長はかなり高いので、なでしこの1部の中でもDFの身長だけは負けないつもりで(笑)そんなところです。


―― ズバリ今シーズンの目標順位は?
本田:本当は1番て言いたいんですけれども、昨年のなでしこの1部の成績を見る中で、Jリーグに加盟するレディースチーム…INACを除いて、ジェフ、レッズ、アルビレックス、仙台含めて6位以内に入りました。7位、8位、9位、10位のチームは女子単独のチームだったんですね。なので我々もJリーグに加盟するレディースチームとして、6位というものを目標に、その中で出来る事・出来ない事っていうのを検証していきたいと思います。


―― 今シーズンの抱負は?
本田:今年ネガティブではないんですけどなかなか勝てる試合・得点が取れる試合が少なくなるかもしれないんですけど、今お話ししたように常に得点を狙っていく、リスク背負ってでも攻撃的なサッカーをしていきたいと思ってます。是非皆さんと共に、今年オリンピックもありますしさらにスポーツ、サッカーに対する注目度が上がる中で長野で何ができるかと言ったら我々パルセイロが戦って勝利を収めていく事がサッカー文化を根付かせる第一歩かなと思ってますので、是非我々だけでは出来ませんので皆さん共にたくましいチームになっていくよう一緒に歩んで欲しいと思います。今年も一年よろしくお願い致します。