なでしこリーグ戦も折り返しが過ぎ、第11節が終わった時点で中断。なでしこカップ戦に突入して第3節が終わりましたが、現在の心境等をAC長野パルセイロ・レディースの本田美登里監督が語っています。

以下は毎週金曜日17:10~FMぜんこうじ『ドバッシーのフォルサ☆パルセイロ』で放送されたインタビュー内容です。


本田監督


―― リーグ戦11節終わってどう?
本田:順位だけ見れば出来過ぎだし当然想定外。


―― この成績の要因は?
本田:選手たちが毎試合毎試合ほんとに集中してレフェリーの終了の笛が鳴るまで集中して諦めてないって事は確かだとは思いますが、得点が取れてるっていうところ…横山の好調ぶりっていうのは目を見張るものがある。そこは確かに要因の一つかもしれないですね。


―― 横山はやっぱり成長してる?
本田:そうですねオリンピック・アジア予選の辺りから頭角というものを現し始めたかなというくらい今ほんと乗りに乗っているのではないかなと思います。


―― 具体的に「ここが成長してきた」という部分は?
本田:まず「意識が高くなった」、「サッカーに対して真摯に向き合うようになった」こと、それから「得点を取ることが自分の仕事だと思うようになった」こと。常にゴールを狙っているという姿勢は非常に見えるかなと思います。


―― 他にこの選手が伸びてきていると思う選手は?
本田:どの選手も試合に出ている選手はみんな成長しているんですけど、その中で強いて挙げれば國澤志乃は欠かせない存在だなと思ってます。


―― ダブルボランチを採用するチームが多い中、なぜ國澤にワンボランチを任せているの?
本田:まず國澤が不思議な人間だということ。何回かダブルボランチというかフラットも試してはみたんですけど、非常に彼女(國澤)は窮屈そうなんですね。
負担を減らそうと思って何試合かやってはみたんですけど、本人が「ワンボランチでやらせて下さい」って言うのもありますし、たぶん役割がハッキリするのもあるかもしれない。それなりに運動量も持ってますし、視野も広くなってきましたし、キックの種類も自分で増やそうとしてますし、ヘディングもクリアも攻撃も全て勝とうとしてる意欲もありますし。ほんとに今、横山と同じくらい成長してる選手かなと思います。



―― リーグ戦折り返しの2試合で失点“0”だが自信にはなってる?
本田:まだ失点0を2試合…2試合でも十分なんですけれども、とにかく得点も多いわ失点も多いわで(笑)ほんと派手に試合をしてくれて観て下さっている方々はワクワクドキドキハラハラなんですけど、ただやっぱり後半少しでも高い上位に行く為にって事を考えると失点を減らしていきたいなと。そう考えるとこの2試合っていうのは失点は0なんですけど得点も1づつっていうところで止まっていて、表裏一体な所があるなっていうのは感じてます。


―― 残りのリーグ後半戦はどう持って行く?
本田:レスターではないんですけど、まず降格をしないというか6位以内に入るっていうことを目標としていて欲を出さずに。
ただ1試合1試合負けることは選手たちも悔しがっていますし我々も悔しいと思う中で課題を克服して次の試合に常に向かっていきたい。高みを目指さずに目の前の1試合1試合をしっかりと成長させていく事で成績が付いて来れば良いなっていう風には思ってます。



―― 1部に上がってから観客動員が増えているがその辺は感じる?
本田:そうですね2部優勝を決めた時は3700人で我々が感動を貰いましたっていうコメントを何回もさせてもらってるんですけど、さーということで2016年ホーム開幕が2500人。そしてその直近ですよねINAC戦。もちろんINACっていうチームがあったからこそなんですけど6700人っていうのは驚異的な数字で。
逆に「5000だとちょっと少ないね」って、それもなんか勘違いしてる部分もあると思うんですけど(笑)それ位ほんとに皆さんが興味を持って下さっている・サポートして下さっているっていうのを感じます。



―― 日本全国でこれだけ女子サッカーが盛り上がっているっていうのはどうなんですか?
本田:今この時点でうちホームゲームが多かったんですけど6試合が終わって平均が3778人。INACが4試合しか終わってないんですけど3155人で600人くらいパルセイロが多いんですね。でタレントが居るかって言ったらINACの方が勿論タレントが沢山なでしこジャパンの選手たちもいる中で、さらに地方でって考えるとオリンピックを逃したことで女子サッカーのブームが無くなる事を危惧してる中で何とか長野から女子サッカーを盛り上げていけたらなっていう思いの中ほんとに素晴らしい事かなって思います。


―― 目標は6位で現在2位。高みは目指さないとの事だが目標は修正しないの?
本田:いやでも土橋君(土橋アンバサダー)も練習に参加してて分かると思うんですが、これで2位か!?というような1対1、2対2、11対11(笑)なので自分たちの弱味は自分たちが一番分かっているので、それを一つ一つ修正していくことで10の弱味が9になって8になって7になって…ていう事で順位を見据えられるかなと思うので。ほんとにね(高みを目指せるような)そんなチームじゃございません(笑)一つ一つクリアしていきます。


―― 横山選手が得点ランクトップだがマークがきつくなってきてると感じる?
本田:本人も分かってますし、マークが1人2人極端に言ったら3人…でもそれでも「それをかい潜れ!」と言っているので日本代表では出来ないことかもしれないですけど、我々のクラブであったり横山のスタイルを考えれば、じゃあ3人抜いたらお客さんはもっと喜ぶだろうし抜けなくてもお客さんはワクワクしてくれるだろうし、それがチームの特徴になっていったら良いと思うし。
また新しく加入してきたFWの選手たちにも「強引に前を向け!突破しろ!」とは伝えているので、それがある意味パルセイロ・レディースの特徴になっていったら良いなという風には思ってます。



―― サポーターもそれを期待してますよね?
本田:期待してる部分はありますよね。ほんとにバックパスが少ないですし、泊にしてもドリブル突破するし、毬音も中盤に置けば非常にドリブル突破を仕掛けようとしますし、それでサポーターの皆さんが オッ!と前のめりになるシーンていうのが増えてくるのかなとは思います。


―― 4年目にしてある程度思い描くチーム像になってきている?
本田:もちろん選手の入れ替えも凄くありましたし、ようやく戦える選手たちがピッチに並んだかなっていう風には思う中で、あとは選手たちが好きに楽しくサッカーをやる中で勝てていくってことを彼女たち自身がやってくれたら良いなと思います。


―― そんなチーム作りの中で大切にしていることは?
本田:まず選手目線で物事を常に判断したいなっていう部分。もちろん自分は選手でしたし、選手時代は上から言われることがものすごい嫌いでしたし(笑)んん!?って思う部分があったので「じゃあこれ言われて選手はどう思うかな?」とか「どういう風にしたら横山が気持ちよくトレーニングをするか?」とか「齊藤がどうものを考えながらサッカーをするか?」って事を考えるってことを意識してます。


―― 選手たちが監督に対して普通に意見を言えたりっていう良い雰囲気をトレーニングや試合でも感じますよね?
本田:そうですね90分間の中で常に監督の顔を見ながら「どうしたら良い!?どうしたら良い!?」っていうチームじゃなくって自分たちで考えて判断して決断して、勝ったら自分たちのせいだし負けたら監督のせいで良いと思うし。なんかそれでノビノビとやれたら良いなと。それも一つの特徴にできたら良いなと思ってます。


―― カップ戦はどう戦っていく?
本田:まずカップ戦自体が本来であれば『なでしこジャパンが強化遠征で○○へ行く』その中で若手を使いながら~っていうものがカップ戦の位置づけとしてあった。今回残念ながらオリンピックに行けないので、ほぼほぼどのチームも全てのベストメンバーがいる中で、でもそういう元々の考え(若手起用)があるので「使ってみたいのにな」っていう選手をちょっと思い切って使ってみようかな。その中で選手たちを競争させたいなとは思いますし、試合に出たくてウズウズしてる選手たちも気持ちは十分伝わってくるのでどこかのタイミングで使ってみたいなとは思います。


―― 目指すカップ戦の順位は?
本田:上位2チームが決勝トーナメントに行けるので、やはり1試合でも多く試合する事で彼女たち・チームが成長するので、決勝トーナメントに進出できるようなものを目指したいなと思います。


―― リーグ戦のためにも若い選手をカップ戦で起用する?
本田:そうですね使ってみたいと思いますし、もちろんU-20でアメリカに行って来た神田とか五嶋であったり逆にコンディションを整えてこれなかった濱垣とか田中とかベテランの選手たちも使っていきたいと思ってますし、ちょっと冒険してみようかなとは思います。


―― 最後にサポーターに向けて一言
本田:特に6月はカップ戦のホームゲームが続きますので今週も来週も再来週もっていう形で試合を見て頂ける・応援して頂けると思います。我々のチームのスタイルは全く持って変わらないので、また新しい選手が出てくる中でハラハラドキドキワクワクした試合を皆さんと一緒に感じて頂けたらと思いますし、我々も戦っていきたいなと思います。是非また南長野に“ご家族連れで!”いらして頂けたらと思います。


―― ところで本田監督の健康法を教えて下さい?
本田:健康法!?お婆ちゃんみたいじゃない(笑)
気を遣ってることはない。基本的に甘いものは好きではないので、甘いのもが口に入ってくることはない。あと温泉にはそんなに…というかほとんど行っていない。強いて言えば犬との散歩くらいじゃないですかね。それからストレスは溜めない!ストレスは常にそこらじゅうで発揮する!口で態度で!!なので周りの人は迷惑してる(笑)


―― 愛犬ティブロンとの朝早くからの散歩が一番の健康法ですかね?
本田:そうなんです散歩してるとここ数カ月、老若男女の方から声をかけて頂いて。「頑張って下さいね」とか「応援してます」っていうのをほんとに多く頂くので、悪い事は出来ないなと(笑)


―― 結果を残すことによって色んな状況が変わってきましたよね?
本田:ほんとに状況が凄く変わっていく・変化していってるなっていうのは肌で感じる部分はあります。「え?こんなお婆ちゃんが応援してくれてるの??」っていう。特にジャージを着て散歩しているわけではない中で顔見て「ああ、監督さんですね」って言って下さることが…ああそうなんだなって。


―― 来て1年目と違いますか?
本田:いや全くね!!来た1年目は別にスーパーマーケット行くとか何行くでも全く持って声掛けられなかったし、誰?位でした(笑)


―― こういう経験は湯郷の時も同じような?
本田:そうですね湯郷の時も1部に上がって、もちろんメディアの方とか諸々TV中継が入ってくることで、もっともっと小さな町だったけど声をかけて頂くことが増えたっていうのは凄く似てるなっていうのは感じます。


―― 一番の健康法は愛犬との散歩(笑)
本田:それじゃお婆ちゃんだよ(笑)
あと日に焼ける!日に焼けるって良いんですよ!!